1.業務の内容
- 普及啓発に関する業務
○湿地、水鳥等の保全・保護及び賢明な利用についての指導、普及啓発活動並びに研修活動
- 調査・研究及びモニタリングに関する業務
○水鳥等野生生物の生息動向に係る事項
○湿地の状況把握及び保全等に係る事項
- 上記2項目に関する、研究者及び指導者等との連携・協力
- 釧路国際ウエットランドセンター及び他の類似施設等との連携・協力
- その他、施設の有効利用を図るうえで必要な事項
2.施設の概要
- 観察館
□構造及び規模:木造2階建/総面積329.67m2
□建物イメージ:水鳥が羽ばたいている姿をイメージ
□内部のレイアウト等
□敷地面積:761.80m2(厚岸町が貸付)
- 観察小屋(ビデオカメラ設置)
□構造及び規模:木造平家建/総面積6.71m2(厚岸町が貸付)
3.事業主体・環境庁自然保護局(北海道に施工委託)
4.工期・平成6年3月23日〜平成6年8月31日
5.工事費等
・実施設計委託料 |
7,972,200円
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・工事請負費 |
188,799,000円
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・事務費(設計管理費を含む) |
9,228,800円
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計
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206,000,000円
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6.管理運営
・環境庁からの及び委託を受けて厚岸町が管理運営(交換文書「協定書」)
- 開館時間及び休館日
・開館時間 通年 午前8時45分から午後5時
・休館日 毎週月曜日
国民の祝日に関する法律に規定する休日の翌日
12月29日から翌年の1月3日
- 入館料
・無料
- 人員配置
・正規職員3名(館長ほか)
7.主催事業
- 野鳥観察会
・鳥の姿や鳴き声から豊かな生態系を誇る厚岸の自然を知る。
・子野日公園、愛冠自然散策路、糸魚沢林道、御供山などで開催。
- 別寒辺牛湿原講座
・厚岸町で行っている助成金制度の利用者を中心に、第一線で活躍する研究者の研究を通じて、厚岸特有の自然環境及び動植物等の果たす役割を考える。
8.調査研究活動
- 水鳥観察館周辺野鳥記録
・水鳥観察館周辺に出現あるいは観察カメラで確認した野生勤物を記録。
- 別寒辺牛川及び周辺森林鳥相調査(隔年)
・厚岸湖周辺森林地帯の代表として糸魚沢林道の森林部を3km、湿原地帯の代表として同じく糸魚沢林道の湿原部1kmをラインセンサス法で調査するほか、別寒辺牛川の鳥類相もカヌーを使用して調査。
- タンチョウ行動記録
・観察カメラで観察された個体やその日の行動パターンなどを随時記録
- カモ類の分布調査
・観察カメラと屋外調査でカモ類、特にオオハクチョウの飛来数、越冬数や別寒辺牛川や厚岸湖の凍結と分布の関係を調査。
- オオワシ・オジロワシ飛来数調査
・観察カメラと厚岸湖の定点調査により飛来数などを調査。
9.傷病鳥獣収容活動
・本来業務とは無関係に傷病鳥獣が持ち込まれるため、初期治療と経過観察を行い放鳥。高度な治療が必要な揚合は関係機関に送致。
10.その他
- 別寒辺牛川に入るカヌーのコントロール
・別寒辺牛湿原で営巣するタンチョウのカヌーとの遭遇による裏故を防ぐため、春から夏にかけて段階的に一日の入り込みを規制。そのコントロールを可能にするため水鳥観察館で予約を受け付けている。
- 学術研究の支援
・「厚岸湖・別寒辺牛湿原」など厚岸の自然についての学術研究を活発にするため平成9年度から「厚岸湖・別寒辺牛湿原学術研究奨励補助金」制度を創設。
・当館の一部を研究者の仮眠に解放しているほか資料や情報の提供も行っている。