樹上の忍者ゴジュウカラ

 ゴジュウカラは、体長約13cmのゴジュウカラ科の留鳥です。活動しているときにはずいぶん大きく見える鳥ですが、実際はスズメより一回り小柄な鳥です。細目の嘴に目の黒いアイライン、背が灰色・お腹が白・脇腹がだいだい色のずんぐりむっくりした胴体、短い尾羽とわかりやすい特徴の鳥です。鳴き声も特徴的で、非常に大きな声で「フィーフィーフィー」と長めに連続して鳴いたり、「フィフィフィフィフィ」と小刻みに連続して鳴くこともあります。その他にも、呟くような非常に高い声も状況に応じて使いこなし、実は非常にたくさんの鳴き声を持っています。

 日本のゴジュウカラには3つの亜種が存在しまして、北海道にいるものは別名シロハラゴジュウカラとも呼ばれています。本州ではやや高地で観察されますが、北海道では山林でも平地の民家周辺でも普通に観察できます。また、本州産のものに比べ、お腹の白い部分が広く、だいだい色の部分が総排泄口(肛門、お尻、どれでもいいです)の周りだけにあることから叉の名を「ケツグサレ」といい、昔から親しまれています。

 非常に活発に動く野鳥で、樹の表面をまるでキツツキのようにすばやく移動し、無脊椎動物、種子などを食べます。足の力は非常に強く、樹皮上を上下の区別もなく、忍者のように頭を下にしながらでも這うことができる姿はゴジュウカラ特有のものです。また、キツツキと違って尾羽で体を支えることはしません。しかし短足なため、趾で捕まえた種子などをそのまま嘴に持ち込んで固い殻を割ることができず、樹の樹皮の隙間などに種子をはめ込んでキツツキのように嘴でつつき割る動作もよく見られます。

 このゴジュウカラも、庭に餌台を置いていれば結構やってくる方の野鳥です。しかし、このゴジュウカラも非常に窓ガラスに衝突しやすい鳥でもあります。それは直線的にしか飛べなくて、小回りがあまり利かないからです。だからあやしいと思われる窓ガラスの近くには餌台を置かないでくださいね。ペットに驚いて衝突してしまうことも報告されているので、特にネコには要注意。